オフィスエントランス~デザインのポイント~

企業イメージを左右するオフィスエントランス

オフィスエントランスは、「オフィスの顔」といわれるほど、その企業やブランドイメージを大きく印象付ける場所です。訪問者に強い印象を与え、清潔かつ好感の持てる印象を持ってもらうことにより、よりブランディングの効果が高まります。

もちろん、受付台やカウンター、内線電話機の設置などは、訪問者を歓迎する意味では欠かせないデザインです。

しかし、オフィスエントランスのデザインで大事なのは、ただ形を整えるだけでなく、ブランディングや企業理念を打ち出すことや、代表的な事業内容の紹介、商品サンプル設置などを通して、訪問者に対し、営業・マーケティングを行う機会をつくるという点にあります。

■エントランスをおもてなし空間と考える

では、このオフィスエントランスの役割と重要性を踏まえると、どのようなデザインが求められるのでしょうか。オフィス新設、移転、リニューアル時に検討しておきたいことをご紹介します。

●企業・ブランドロゴの掲出(エントランスサイン)
オフィスエントランスに訪れたときに、最初に認識するのが「ここはどこの会社であるか」という情報です。よって、企業やブランドのロゴの掲出と共に、そのデザイン・配置をどのようにするかは、第一印象を良くするためにも、特に重要なことです。
企業ロゴは、プレートに刻印する、壁にピンで切り文字を留める、スクリーンに映し出すなど手法はさまざまです。その企業の特性を打ち出すと共に、好印象の素材やデザインを考慮することも必要です。

●コーポレートカラーの使用
オフィスエントランスで重要なのは、企業の認知と共に、ブランディングです。コーポレートカラーを明確に打ち出すことで、企業への訪問者に対し、強く印象付けることができます。壁面やロゴの色をコーポレートカラーにする企業は多くあります。

●訪問者を歓迎するためのものを用意する
訪問者を歓迎し、スムーズに応接するために、受付台の上に内線電話を設置するのが一般的です。この電話機の選択も機能性、企業に合ったデザインなどを考慮することで、コーポレートイメージを打ち出すことも可能です。
また、訪問者を案内するまでの待ち時間への配慮として、エントランスや廊下部分にソファが置かれているエントランスもよく見受けられます。また、観葉植物やアロマの芳香など、よりリラックスできる環境づくりなどの、おもてなしの要素を付加することもよく行われています。

●商品・サービスの掲出
訪問者がエントランス部分で企業のロゴやイメージを認識した後、さらに足を一歩踏み入れたときに示したいのが、企業理念や代表的な事業内容です。ソファで待ってもらっている間に、手に取って眺められる企業広報誌や商品サンプルの展示、スクリーンやデジタルサイネージで動画や企業情報の紹介などを行うのはよくある手法です。これにより、さらに企業アピールにつながります。

このように、オフィスエントランスのデザインは、企業の顔となる重要な役割があります。単に必要な物品を配置するだけでなく、企業コンセプトやビジョンを可視化することで、訪問者に対してアピールできる空間となります。また、快適でスムーズ、かつリラックスできるおもてなし空間をつくることが、オフィスエントランスの重要なポイントといえるでしょう。