オフィスにIoT導入で生産性アップ!導入例のご紹介

近年、オフィスのIoT化が急速に進んでいます。空調の自動制御や会議室の利用状況の可視化など、多様な機能を備えたIoTシステムの活用により、快適な環境作りや業務効率化による生産性アップが実現されます。今回は、オフィスにIoTを導入するメリットと具体例をご紹介します。

オフィスのIoT化とは

IoTとは「Internet of Things」の略称で、「モノのインターネット」と訳される、インターネットとつながるセンサーと通信機能を持った機器やシステムのことを指します。

IoTにより、手軽に、離れた場所の状態を知ることができたり、状態を変えたり、操作したりすることができるようになりました。

個人宅での利用のほか、オフィスや工場などのビジネスの場にも活用が広がっており、温湿度などの環境管理や照明の自動ON/OFF、会議室の利用状況の可視化、入退室管理などが業務効率化やセキュリティ向上に役立てられています。

オフィスにIoTを導入するメリットと具体例

オフィスのIoT化が進むいま、オフィスに導入すると次のようなメリットが得られると考えられます。そこでメリットとその具体例を合わせてご紹介します。

1.作業の自動化による省人化

現在、定型作業を自動化するRPA(Robotic Process Automation)にIoTやAIを搭載する動きが出てきています。IoTが搭載されることでより利便性が上がり、業務効率化や省人化が期待できます。

 

【具体例】 IoT搭載のRPAで定型作業を自動化

データ入力や集計、書類の振り分けなどの事務作業を、IoTを搭載したRPAで自動化します。またIoTを活用した各種センサー類やカメラからの情報により設備管理を可能にするものなど、オフィスから工場を遠隔操作する際に役立つものもあります。

2.業務効率化による生産性向上

IoTによる自動化や環境最適化によって従業員がより働きやすくなり、業務効率も上がるため、生産性向上にも寄与します。

 

【具体例】 会議室予約・利用状況の可視化

会議室の予約と会議室の利用状況の可視化ができるIoTシステムを導入することで、会議室がいま利用中かどうかや、予約状況をチェックできるようになり、会議室を効率的に利用できます。そのほか、会議室の数の過不足が分かるため、オフィスの移転や改修などの改善のタイミングで計画を立てやすいというメリットもあります。

 

【具体例】 人や機械の動き等の可視化

IoTのセンサーにより、人や機械の稼働状況や使用頻度などを可視化することができます。集めたデータで業務の無駄を見つけて効率化したり、効率的な人員配置を行ったりすることが可能となります。

また、海外では従業員が首からセンサーのついたデバイスをぶら下げることで、発言回数や声のトーン、スピード、他の従業員との位置を取得するIoTシステムも導入されています。業務効率化だけでなく社内コミュニケーションの改善にも役立てられる可能性があります。

 

【具体例】 LED照明で植物を育てオフィス緑化

近年は室内でもLED照明で植物を育てる技術が登場していますが、IoT機能が搭載されているものもあります。カメラや各種センサーでモニタリングをし、状況に応じて自動で給水するしくみがあることから、オフィス内に設置した植物への定期的な水やりや管理を自動化できます。

 

【具体例】 トイレの空き状況の可視化

オフィスというよりは、テーマパークやショッピングモールなどの商業施設で導入されているものとして、トイレの空き状況を知ることのできるIoTシステムがあります。これにより、トイレの混雑状況がリアルタイムでわかり、利用者はトイレを効率的に利用することができます

3.快適な働く環境の実現

空調による温湿度や照度を管理するIoT等により、快適な働く環境を実現できます。

 

【具体例】 空調の自動設定・換気タイミングの可視化

オフィスの空調をネットワークにつながるようにすることで、自動で温度や湿度、空気の汚れ、二酸化炭素の量を察知して自動的に最適な環境を作り出すことができるシステムがあります。また室内環境の見える化により、オフィス環境の課題が分かり、より快適なオフィスを目指すことができます。

4.消費エネルギー削減

空調を管理できるIoT導入により、消費エネルギーの削減が期待できます。

 

【具体例】 空調や照明のON/OFF、ブラインドの開閉をセンサーで自動制御

空調のON/OFFや照明の ON/OFF、ブラインドの開閉を自動制御することのできるシステムがあります。これらを上手く利用することで、消費エネルギー削減につながります。PCからコントロールできるものなどがあり、わざわざスイッチを押しに行く必要がなくなり、管理業務の効率化にもつながると考えられます。

5.セキュリティの向上

IoT搭載の認証システムにより、セキュリティの向上が期待できます。

 

【具体例】 虹彩認証や静脈認証によるセキュリティ管理システム

オフィスの入退室認証が可能なセキュリティ管理システムに、IoTが搭載されているものは、遠隔から管理ができます。最近では目の虹彩や静脈などの生体認証を用いるシステムも登場しており、よりセキュリティの高さが保たれます。

まとめ

オフィスにIoTを導入することで、これまでには考えられなかった方面からの業務効率化や生産性向上などが可能になります。今後は技術の発達により、新たなIoT登場し、オフィスにも取り入れられていくでしょう。